80歳以上の残存歯の数は?

歯科医院で虫歯や歯周病の予防をしているかどうかで、歯の状態は大きく違ってきます。定期的に歯科医院でのケアを受けていると、80歳になってもほとんどの歯が残っています。

日本では80歳の方の残存歯(残っている歯)の数は平均4~5本です。ところが歯を守る歯科医療が定着しているアメリカ、スウェーデン、フィンランドなどの歯科予防先進国では、80歳の方の残存歯数は15本~20本になっています。

下のグラフを見ると、歯磨きの指導を受けて家でしっかり磨いている人のグループでも80歳の時点での残存歯数はわずか平均5本です。毎日きれいに磨いているつもりでも、磨き残しがあり、虫歯、歯周病により歯を失っていることになります。

定期健診のすすめ

当医院では虫歯、歯周病で歯を失うことがないようPMTCを主とした定期的な受診をお勧めしております。

PMTCとはプロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニングの略称で、予防処置に欠かせない口腔内のクリーニングです。毎日磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくいところ、汚れがたまりやすいところができてしまいます。その部分の掃除を徹底的に行うのがPMTCです。PMTCは、アクセルソン教授によって提唱されたものです。

アクセルソン教授はスウェーデン・イエテボリ大学の予防歯科主任教授で、「ミスター・プリベンション(予防)」と呼ばれ、世界中の公衆衛生(予防歯科)が彼の研究に影響を受けています。1979年に彼によって計画され、スウェーデンに導入された予防プログラムは、6年後には3歳児のムシ歯率80%をわずか4%にまで引き下げた事でも知られています。